乳酸菌入りで体に良いイメージもあるカルピス。
カルピスは子どもが好きな飲み物第1位(2021年小学館HugKumの食卓調査調べ)となっていますが、飲みやすい以上にデメリットがあることご存じですか?
この記事では小さなお子さんがいる方向けに、日常的に飲ませるデメリットや身体への影響についてみていきます。
この記事でわかること
・カルピスを与えるうえで健康面におけるデメリット
・小さな子どもにカルピスを与えたくない理由
・カルピスが欲しがる子どもへの代替案
カルピスを小さい子どもに飲ませたくない理由
カルピスのような甘い清涼飲料水を与えたくない理由はズバリ、「砂糖への中毒性があり、正常な味覚形成に影響があるから」です。
子どもの頃に添加糖を過剰に摂ることで、小児または成人になってから肥満や心疾患リスクが上昇することが明らかになっています。
健康面だけではなく正常な味覚を育てる上でも、低年齢時期にカルピスのような砂糖入り飲料を制限すべき理由をみていきましょう。
子どもにカルピスNG理由①ごくごく飲める砂糖水だから
カルピスの砂糖の量はラベルを見ればわかります。
炭水化物(g)=砂糖(g) なので
カルピスは100mlあたり11gの砂糖が入っていることになります。
子どもがジュースとして飲む100mlはかなり少ないので、実際には1回に200ml~300ml相当量を与えていることが多い。
カルピス300ml中には1本3gのスティックシュガーが約11本分入っていることになります。
AHA(米国心臓協会)によると、2歳から18歳に対する1日の砂糖量をティースプーン(小さじ)6杯程度の25gに制限することを推奨しています。
空腹で甘いものを食べると血糖値が急激に上がるという特徴があります。
子どもにカルピスNG理由②味覚形成にデメリットだらけ
米国の国立がん研究所の調査主任のカーステン・ヘリック氏によると、低年齢時期に確立された食事がその後の食事パターンを形成すると指摘しています。
未成年は大人よりも甘味の感度が40%も鈍く、成人よりも高い感度の甘みを好むといわれることから(論文要旨)、味覚の未発達な子どもは甘い飲み物が好きなのは自然なことと言えるでしょう。
そのため注意したいのが、日常的に砂糖入り飲料を与えることです。
砂糖が大量に入った甘みは美味しさとしてインプットされていき、結果としてカルピスが欲しいと飲みたがるようになるのは不思議なことではありません。
子どもにカルピスNG理由③香料入り飲料は味覚を壊す
東京医科歯科大学の研究グループが行った味覚調査によると、約3割の子供の味覚認識の異常があると報告されました。
子どもの味覚が壊れてきている原因として、和食離れや濃い味付け、外食の増加などもあげられますが、食品に添加される香料も無視できないものです。
においを嗅ぐことで、昔の記憶や感情が蘇ったことはありませんか?
これはプルースト効果と呼ばれていて、味覚よりも香りのほうが脳に記憶として残りやすいといわれています。
添加物として体に影響がないと言われる量であっても、香料入りの食品や飲料の味を覚えることで、香料入りのものがホンモノであると認識されてしまうのはもったいないこと。
香料で香りづけされたものではなく、素材本来の香りを記憶として残すほうが正しい味覚を身に着けるさせるために重要です。
本物のイチゴよりイチゴ風味のほうが好きになるのは悲しいですよね。。
日本人としての正常な味覚を育てたいと思っているなら、味覚が未発達な時期にあえて香料入りの飲料を与える必要はないといえます。
子どもにカルピスNG理由④カルピスウォーターは乳すら使われていない
外出先でカルピスを購入する場合、原液を持ち歩くのは不便なのでカルピスウォーターを購入することが多いと思います。
カルピスとカルピスウォーターの違いはズバリ、乳を使っているかどうかです。
カルピスウォーターには全く牛乳由来の成分は入っておらず、果糖ぶどう糖液糖がベースの全く違う飲み物です。
砂糖よりも甘みが強い果糖ぶどう糖液糖は砂糖よりも血糖値を急激に上げやすい特徴があるため、子どもに与えるおやつとしては避けたいもの。
さらに果糖ぶどう糖液糖の原材料はトウモロコシですが、そのほとんどが遺伝子組み換え作物であると言われています。
遺伝子組み換え作物は知らぬ間に口にしていることが多いため、食品や調味料から摂取しないよう気を付けている方は注意が必要です。
子どもにカルピスNG理由⑤糖質オフやゼロカルピス、ソーダ系は人工甘味料たっぷり
人工甘味料のアスパルテームの甘さは砂糖の約200倍あるので、慣れてしまうと甘味の強いものを求めるようになり、味覚障害を引き起こす可能性が指摘されています。
カルピスの糖質オフや、ソーダ―系などのカルピスには、
・アスパルテーム・L‐フェニルアラニン化合物
・アセスルファムK
・スクラロース
といった人工甘味料が入っているため、子どもに選ぶことは当然避けたほうが良いです。
カルピスの代替品にラッシーはいかが?
正しい味覚を育ててあげたいと思う方は、カルピスではなく子どもと一緒に乳飲料の美味しさを感じられるラッシーを作るのはいかがでしょうか。
ヘルシーで素材本来の味が楽しめる簡単なドリンクを手作りすることで、子どもにとっても最高のおやつになりますよ。
健康的で美味しくてカンタン!ラッシーの作り方
材料(1人分)
・バナナ1本
・無糖ヨーグルト(100g)
・牛乳(75ml)
・はちみつ(大さじ1)
・レモン汁少々(あれば)
・氷(あれば)
※はちみつ入りのため1歳未満の赤ちゃんには与えられません
※牛乳を少し多めにすると、少しとろみがある程度のカルピスっぽくなります
材料をすべてミキサーにかけて出来上がり。
ハンドミキサーなら洗い物も少なく、簡単にできますよ!
市販の牛乳やヨーグルトにも食品添加物が入っています。
家に牛乳がある方はすぐにラベルを確認してみてください。
無調整牛乳と書かれていない牛乳は生乳以外の添加物が入っていたり、ヨーグルトには人工甘味料や香料が入っていたりするので、手作りラッシーを作るときにはできるだけ安全な材料を選びましょう。
手軽なジュースを探している方へ
どうしても子どもにカルピスを与える場合は、カルピス原液タイプを選ぶことで人工甘味料を避けることができますが、できるだけ添加物の心配のないジュースを与えたいという方は、無添加の野菜ジュースがおすすめですよ。
無添加ジュース(化学調味料不使用と書いてあっても酸味料等何かしら入っているので注意)は市販されていないことが多いので、事前にネットなどで購入する必要がありますが、ストックしておけば外出先でも便利ですね!
子どもに与えるうえで安心できる野菜ジュースの選び方は「子どもが飲んではいけない野菜ジュース買ってませんか?健康的に絶対おすすめしない理由」で紹介しています。
まとめ:カルピスを子どもに飲ませたくない理由
砂糖よりも甘みが200倍も強い人口甘味料や香料による香りづけは小さな子どもの味覚を変容させる可能性が高いので、日頃からカルピスのような砂糖入り飲料を与えることには注意が必要です。
化学調味料や甘味料、香料などの食品添加物を避けることで脳や舌で感じる味覚が正常に戻り、食材の本来の美味しさを感じられるようになれば、子どもが健康的な食生活を選ぶ力も身につきますよね。
幼児期からの食生活が成人してからの味覚にもつながるならば、子どもの頃こそ手軽に与えられる飲み物を見直すことも大切なことです。
手軽に砂糖が大量摂取できてしまうカルピスのような清涼飲料水は避けて、カルピスのような乳を感じるラッシーを手作りしたり、添加物不使用のジュースを与えるのがおすすめですよ。