こんな方向けの記事です
安全なバナナを子どもに与えたい
食の安全を勉強したい
栄養満点でお腹も満足するバナナは子どものおやつにもぴったりですよね。
バナナはどれも無条件に健康的だと思いがちですが、実はスーパーには買ってはいけないバナナがあることはご存知ですか?
この記事では、買ってはいけないバナナの特徴と安心なバナナの選び方を紹介していきます。
✐この記事の内容
危険なバナナの見分け方
安心バナナを選ぶ方法
定期的に食べる人におすすめしたいバナナ
安いバナナには裏がある
バナナベルト地帯と呼ばれる赤道を挟んだ南北経度30°の亜熱帯地域で生産されるバナナ。沖縄県や鹿児島県で生産される国産バナナもありますが、日本で流通するバナナの約80%がフィリピン産です。
海外から輸入するため、バナナには長時間の輸送で劣化を防ぐためポストハーベスト(収穫後農薬)の処理や、栽培時の農薬や化学肥料により、薬漬けにされています。
さらに後ほど紹介しますが、労働者の人権問題としてメディアで取り上げられることもあるバナナの裏側を知ると、安全かつフェアトレードのバナナを購入したいと思う人がいてもおかしくありません
ポストハーベストに使用する農薬基準値がEUの200倍!?
現在日本の基準値が2ppmに対し、EUは0.01ppm。EUと比較して日本ではなんと200倍のイマザリルの使用がバナナに対して許可されています。
参考: European commissionより
ちなみに、日本で収穫された農作物にポストハーベストを行うのは禁止されていますが、輸入品に限り「食品添加物扱い」で許可されています。
通常、どの農薬を使ったかまでは分かりませんが、ポストハーベストは添加物として記載があるので表示を見て選ばないようにできるという、少し皮肉なメリットはあるのかもしれませんね。
日本に到着したら燻蒸(くんじょう)処理される
使われる薬剤は「青酸ガス」や「臭化メチル」というような劇薬。
特に臭化メチル燻蒸はバナナに入りこんだ虫を対象に行われるため皮だけでなく実への影響も懸念されており、パルシステムなどの産直宅配サービスでは、この臭化メチル燻蒸が行われたバナナは出荷をしないというルールを設けています。
燻蒸処理されてもポストハーベストのように使われた農薬の記載義務がないので、店頭のバナナで見分けることは不可能です。
フィリピン産バナナはフィプロニルの基準違反が多い
フィプロニルは、2,3年前は中国産ウーロン茶からの違反が多く報告されていましたが、近年はフィリピン産バナナの違反が多くを占めています。原因は、近接農場からのドリフト(農薬飛散)による汚染と推定されています。
引用元:食と環境の化学センター 東京顕微鏡院 / 残留農薬の輸入時検査と違反事例
さらに、大手商社が輸入したバナナのフィプロニルの残留値が検疫で違反となり、基準値を超えているバナナが市場に出荷されたケースもあります。
フィプロニルは毒性が強いため、残留基準値は他の農薬と比較して低めに設定されています。
2018年のフィプロニルの違反事例(日本の残留基準値:0.005ppm)
検出量 | |
A社 | 0.006ppm |
F社 | 0.009ppm |
H社 | 0.007ppm~0.010ppm(5回違反、うち3回へ国内流通済み) |
M社 | 0.006ppm(2回違反、うち1回は国内流通済み) |
バナナ農園での労働搾取
現地の農園と提携し有機栽培に力を入れて法律を順守している日本企業ももちろんありますが、残念ながら日本企業でも劣悪な環境での労働や人権侵害を訴えられ、社会問題になったケースもあります。
スミフルバナナの労働搾取によって、低賃金で非正規雇用の常態化、従業員だけでなくバナナ農園の近隣住民にも及ぶ農薬散布による健康被害は、人権問題として注目されました。
倫理的な消費のことを最近「エシカル消費」と言いますが、地球や社会、その地域の人に配慮した消費を意識する機会が、私たちの生活にあるべきではないでしょうか。
以下は国際フェアトレード基準を満たした正式な認証です。このフェアトレードマークがなくても「フェアトレード」と記載されている場合もあります。
その場合は、企業が独自にフェアトレード基準を設定し生産者と直接取引また、生産者や労働者の生活を支援などしています。
日本でオーガニック認証として正式なマークは上記の有機JASマークです。
このオーガニックという意味は「無農薬で体に良い」というイメージが強いですが、本来は地球の諸問題を解決する手段を意味します。
オーガニックを推進する国際団体IFOAM(国際有機農業運動連盟)では、オーガニックに4つの原理(健康、生態系、公正、配慮)を提示しています。
原理の中にある「公正」は、生産者から消費者の手に届くまでに携わる人たちが公正な立場であるということ。
朝から晩まで働いても健康で豊かな生活ができない労働者がいる中で、私たちが知らぬ間にそのようなバナナを買い、企業の労働搾取に1票投じていることが普通に起きているからこそ、フェアトレードやオーガニックを選ぶことが一つの解決策になります。
農薬が使われたバナナか見分ける方法
スーパーに並ぶ輸入果物にはPLUコードと呼ばれる表示がされているものがあり、番号を確認することで化学農薬や肥料が使われた栽培なのかを知ることができます。
4桁=慣行栽培(化学肥料や農薬を使用する一般的な栽培方法)
5桁で先頭が9で始まる番号=有機栽培(オーガニック)で化学肥料や農薬の使用なし
尚、8で始まる番号は遺伝子組み換え作物として用意した番号ですが、活用実績がなかったので現在廃止されています。
安心バナナを選ぶ方法
農薬の心配がないバナナを選ぶ方法はズバリ、
有機JAS認定を受けた外国産有機バナナ、また珍しいですが国内産バナナを選ぶことです!
有機JAS認定を受けた農作物を簡単にいうと…
・農薬や化学肥料を使用しない
・遺伝子組換え技術が使用されていない
・環境への負荷をできる限り低減させた農法で生産
輸入バナナには有機JASの認定を受けたものがあり、中には日本の企業がフィリピンの農園を自社管理し、生産から流通まですべてを自社で行っている場合もあります。
輸送中に害虫のリスクを負いやすいバナナなので、有機JASのバナナをあえて海外から出荷するのは、オーガニックへのこだわりがないとできないことなので貴重です。
とはいえ有機バナナも検疫で虫が発見されることもあります。その際は有機バナナも通常と同様に燻蒸処理されて出荷されます。
ただし有機JAS法では、燻蒸処理された場合「有機」や「オーガニック」の表示は外れるため、有機なのに燻蒸処理されたバナナが市場に出回ることはありません。
コープのフェアトレード有機バナナの場合、年に約1割程度は燻蒸処理されることがあり、その際は有機の表示を外しています。
参照コープ北陸事業連合会 / バナナの燻蒸処理の頻度は?
おすすめの有機バナナ<スーパー・ネットショップ>
黒い点が出る前のバナナも美味しいのですが、少し熟した有機バナナの芳醇な香り、コクのある甘さも格別なのでぜひ食べてみてくださいね!
スーパーで買える有機バナナ
スーパー(イオン、東急など取り扱いがある場所)
スーパーでは、イオンでオーガニックバナナは3本198円、東急ストアにはペルー産有機バナナ3本298円で売っていました。
ただ、普通のバナナに比べて有機バナナの品数は少ない印象なので、売り切れている時があります。
1つ1つオーガニックを店頭で探すのが手間という方は、ネットショップや食材宅配サービスなどを活用する手もあります。
通販で買える有機バナナ
すぐに購入できる手軽さを重視したい方は通販がおすすめです。
おすすめバナナ1.有機家
バナナの大きさにもよりますが、5~10本入って1kgの有機バナナです。
一人暮らしの方も1週間楽しめるし、家族で食べきるにもちょうどいいサイズですね。
おすすめバナナ2.自然食品のたいよう
「有機野菜だけどキレイ」「安心して食べられる」とレビューでも高評価です。
おすすめバナナ3.ベジタブルハート
おすすめバナナ4.SAKURA GROUP
送料を気にせずに買いたいという方は、SAKURA GROUPの有機栽培バナナがおすすめです。
一人暮らしの方には不向きかもしれませんが、2kgの大容量なので家族で朝食やおやつに食べるのにちょうどいい量ですね。
有機バナナの価格は500gあたり約450円~700円くらいが相場な印象ですが、ネットショップは送料もかかるのでバナナ単品だけ気軽に買いたい方には不向きかもしれません。
ネットショップで購入するなら、少し容量が多いですがSAKURA GROUPの有機バナナが最もお得に送料無料でお試しすることができますよ。
食材宅配サービスで買える有機バナナ
農薬が心配な方は、普段食べる野菜や果物の購入に食の安全にこだわる食材宅配サービスを活用して、定期的にバナナを購入するのがおすすめです。
定期購入なので、売り切れが心配なスーパーより確実に手に入れられます。
食材宅配で買える有機バナナ①ビオマルシェ
ビオマルシェは日本の正式なオーガニックの証である「有機JASの取得」を基準にした食材を扱い、野菜は100%オーガニックにこだわる会員制の食材宅配サービスです。
非会員でもオンラインショップで購入することは可能ですが割高なので、バナナを定期的に食べる方におすすめなのは定期で届く野菜と果物のセットです。
フルーティーセットはバナナやリンゴなどの果物と有機野菜がお得に食べられる詰め合わせで、毎週自宅に配送してくれます。(宅配頻度は自由に変更可)
さらに、バナナや豆腐、納豆などの定期的に食べる頻度が高い食材を、事前登録することで5%割引で購入することができるので、家族でよく食べる方はバナナを切らすことがなく便利です。
ビオマルシェのフルーティーセットは会員にならなければ購入できないのですが、いきなり会員になるのに抵抗がある方は、お得に有機野菜が食べれるお試しがあります。
1品200円もしないお得すぎるお試し!
有機野菜なのに
\ 有機野菜8~9品で1,500円(税・送料込み) /
オーガニック食材は実際食べてみないと良さを体感できないので、有機栽培を知りたい方は1度だけお得に味見ができるお試しセットを食べてみてくださいね。
食材宅配で買える有機バナナ②らでぃっしゅぼーや
らでぃっしゅぼーやは30代~50代の子育て中の家庭や料理好きの方が利用者に多い食材宅配サービスです。
有機バナナは定期会員による購入限定にはなりますが、有機バナナの種類が豊富なので、食べ比べして好みを探すこともできます。
らでぃっしゅぼーやも定期宅配を利用するには会員登録が必要なのですが、野菜とセットでバナナを単品購入することでおトクさを実感できるサービスのため、実際の商品を食べてから検討することをおすすめします。
13品入る旬の野菜果物セット
\ 4,650円相当→1,980円(税・送料込)! /
らでぃっしゅぼーやにもお試しセットがあり、1回限りお試しを購入することができます。
果物は旬の時期によって変わるのでバナナが入ることもあるかもしれませんね。
ちなみに私が購入した時は、完熟パイナップル🍍でした。
まとめ< 買ってはいけないバナナと安心バナナを選ぶ方法 >
2020年の総務省家計調査によると、1世帯が支出する金額の多いくだもの1位がバナナで、年間4,387円購入しています。
1袋100円~の通常のバナナよりは割高ですが、有機バナナはオーガニックを気軽に購入できる果物なので味わってみてください。
日本で買えるバナナはほぼ輸入品だからこそ、安心できるものを選ぶときは有機JAS認証のある有機バナナを選ぶことがポイントです。
バナナの農薬のリスク、食の安全が気になり始めた方は、
自分の健康、家族の健康を守るために、まずは食から変えてみませんか?
厚生労働省が告示した残留基準値のうち、基準が引き上げられているものもあります。
さらに、海外と比較して農薬の残留基準値が高い日本の現状も・・・
世界と比較して高い基準値であるのであれば、違和感があるはずです。
農薬や添加物など食の安全について知らないことで損をしてしまうのは私たち消費者だからこそ、輸入バナナをはじめとする毎日食べるような食材については、まず安心できるものを選ぶ行動を起こしてみましょう。
安心できる物を子どもには食べさせたいと想う親の気持ちは一緒ですよね。
残念ながら、農薬や添加物の危険性についてはスーパーでは教えてもらえません。
農薬のリスクや添加物の与える影響など、食の安全を理解した上で自分軸を持って食べ物を選べるようになることが大事なことです。
バナナの農薬が気になった方は、有機野菜や果物を定期的に食べるサイクルを作りも始めてみましょう。
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